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セルフコーチングのコツ(2)
●セルフコーチングで能力を開発しよう(7)


3.二つの思考パターン

描いたビジョンに向かって、確実に行動の変化を起こすには、日常の脳の自己対話をプラスのものへと変換していくことが必要です。

つまり、ある出来事に直面した時、感情をともなって反射的に起こる脳の思考回路をプラス志向に変える必要があります。


1つの出来事でもどうとらえるかで、結果は大きく違ってきます。



事例1)

「顧客からクレームがきた。」

このことを前向きにとらえるか、否定的にとらえるかで、その後の行動は大きく変化します。

「クレームはチャンス」とポジティブに認識できれば、がんばろうという気持ちが湧き上がります。

他方「私は悪くないのに」などと、ネガティブなとらえかたをすると、身体の中では、ストレスを受けたと感じて、かたくなな反応が生じます。

心の中でも「こんな仕事もういや」という気持ちになるかもしれません。



事例2)

上司に呼び出され「悪いが今週中にこの仕事を仕上げておいてくれ」と言われました。明らかに実力以上の難しい仕事です。

上司の言葉を聞いた瞬間に、あなたの中で反射的に起こる解釈はどのようなものでしょうか?


● プラスの思考パターンの解釈

「チャンスだ。上司から信頼されて、この仕事を任されたに違いない」



● マイナス思考のパターン解釈

「いつも、厄介な仕事を部下に押し付けてくる自分勝手な上司だ」



●現実は意識がつくるもの

「現実は我々の意識が作り出す」もので、「客観的な状況というものが存在するわけではなく、状況をどう認識するかが、その人にとっての現実である」という考え方がある。

これによれば、一人ひとりの物事に対する反射的な解釈を変えることで、環境が変わり、自分の望む現実を創り上げることができるのです。


ほとんど手をつけていない原稿の締め切りが、三日後に迫っているとします。あなたはどのような現実をとれえますか?

「あと締め切りまで3日しかない。」

「大丈夫、締め切りまであと3日もある。」


ある出来事に対する自分の反射的な捉え方を見直してみましょう。


● どんな瞬間に自分の反射的なマイナスの思考パターンがスタートしますか?

● その時の事実・事象と自分が勝手につけた解釈を分離してみましょう。

● 意識的に、マイナスからプラス思考パターンを転換させましょう。


第3章 セルフコーチングのアプローチ方法


●セルフコーチングで能力を開発しよう(8)

セルフコーチングでは、自分自身の問いかけにより、目標を定めていきますが、考えているだけでなく、実際に行動に移すところに力を入れる必要があります。

また、常にセルフモチベーションを高めながら、習慣へと定着させていかなければなりません。

そのためには、まず、自分の意志を深く確認するところからスタートすることが大切です。


1.Will 志を立てる

セルフコーチングの最初のステップは、目標を実現したいという思い、自らの目標達成への意志を徹底的に確認することです。

つまり「なぜ自分はそれをやろうとするのか」「何のために自分はその目標を必要とするのか」を考え抜くのです。

この意志の確認を、最初にしっかり行っておかないと、この後のステップの全てが中途半端なものになってしまいます。

明確な意志を持ってスタートすることが、何事もやり遂げる基礎となるのです。

強い意志を持つためには「意味」を感じることが大切です。

「なぜ、その目標に取り組むのか」といった「そもそも」の意味を確認することが必要と言えるでしょう。

「目標をなんとしても達成したい」という心理状態へと変化させるためには、次の3つの問いかけをするとよいでしょう。


@ 達成することは、あなた自身は、どんな意味を見出していますか?

A 達成することは、周りの人々にとってどんな意味があるのですか?

B 達成することは、社会にとってどんな意味・価値があるのですか?


そして、その際に自分の心の声を聞き届けることです。「腑に落ちる」という表現がありますが、心の底から「よし、やるぞ!」という「想い」が湧いてくるかどうかを確認する時間を持ちたいものです。


●セルフコーチングで能力を開発しよう(9)


2.Image 成功のイメージを描く

イメージトレーニングは、ごく限られた特別な人のためのものではありません。

ビジョンを描く力は、すべての人に、本来的に備わっています。

そして、イメージを鮮明に描いて、意を決し、ゴールに向かって行動を起こした人だけが、夢を達成し、自分が望む人生を手に入れることができるのです。



成功のイメージは具体的なだけでなく、適切なレベルで思い描くことが大切です。

高すぎれば実現できない「絵に描いた餅」になってしまいますし、あまりにも簡単に実現できることであれば、チャレンジしがいがありません。

まずは、鮮明な成功イメージを描く際に、達成したい目標のレベルをちょうど良い水準に確定すること、そして、周辺にも意識を向けることが大切です。

このような成功イメージを、自分だけでなく、周囲の人にとって、社会にとって、というように様々な視点で描くのです。

そして心から「この成功が欲しい」と思えるように、具体的にイメージしていくのです。

 
●セルフコーチングで能力を開発しよう(10)


3.Source エネルギー源を探す


目標達成のために、志を立て、成功のイメージを持ち、具体的な行動計画を策定することが必要なのですが、それだけでは、最後までやりとげるパワー、エネルギー源が無ければ、失速してしまいます。

そのためには、過去の自分を振り返り、達成できたこと、うまくいったことを思い起こし、自分の内側にある「強み」を再確認することが役に立ちます。

そして、新しいアクションを起こすためのポジティブなエネルギーに満ちた状態を獲得するのです。



目標を達成できる人は、目標設定の段階で、過去の成功体験を思い描き、「今回は、どうやって達成しよう」「自分の努力によって、今回も絶対にこの目標を達成しよう」というように、「できる」というエネルギーで目標をとらえます。

「勝ち癖」のパターンですね。

他方、目標を達成できない人は、「どうせ今回も無理だろう」と、あきらめの気持ちがあるのです。

過去の辛かった体験、できなかった経験が想起され、「まぁ、今回もできなくてもしかたないか」という消極的なスタンスになります。

気合の入らない計画を立案してしまうので、再び「負け癖」のパターンに陥ってしまいます。



エネルギーの源泉を獲得するためには、自分のこれまでの人生で「できた」「成功した」「やりとげた」「強みを発揮した」場面の数々、経験に基づく源を発掘するのが効果的です。

こうした体験を、記憶の片隅から掘り起こしながら、「なぜ、それができたのか」という自分の「強み」を言葉にしてみましょう。



●「強み」を表す言葉

たとえば、学生時代にクラブ活動で一日も休まず早朝練習をがんばった、というような体験があれば「忍耐力」「持久力」といった強みを見つけることができます。

また、新入社員の頃、厳しい上司のもと、高い目標を与えられて、奇抜なアイディアで乗り切ったという経験があるならば、「創造力」「独創性」「プレッシャーに強い」といったソースの発見につながるでしょう。

このような成功体験を思い出すと、元気が自分自身の内側から湧き上がってくるものです。

つまり、自分自身の体験が、川の源流の泉のように、エネルギーを生み出す源になっていることを確認するのです。


「過去の成功体験」と言っても、おおげさに考える必要はありません。

ごく個人的な体験でも、自分の強みが発揮され、自己成長において大きな意味があったとすれば、それこそが自己の源になるのです。

些細な出来事や日常的な風景からイメージすることも効果的です。

自分自身の人生を振り返り、うれしかった経験も苦しかった体験も、すべてソースとして棚卸することで、強みを再確認し、根拠のある自信を持つことができるのです。


そして、次に、獲得したエネルギー源をもとに、達成できる自分の姿を鮮明に描くことです。

つまり、自分の強みを活かして、生き生きと仕事をしている自分、ゴールを達成できた自分の姿を描きます。

たとえば、「私には部活で培った集中力とリーダーシップがあるから、きっと今回のプロジェクトも一ヶ月前倒しで達成できる」といった成功のイメージです。

これは、第二ステップのImageにもつながりますが、自分の強みに基づき、エネルギーレベルも高くなっていますから、より鮮明で、すぐ行動につなげられる具体的なイメージになっていることでしょう。



●セルフコーチングで能力を開発しよう(11)


4.Drive Map 成功までの地図を描く

志をしっかり立てて、自分の強みを活かした成功のイメージもずいぶん具体的になってきたと思います。

では、どんな行動をとればよいのか、計画の立案が重要です。

これが「地図を描く」ことになります。


ただのMapではなく、DriveMapにした背景には、現在位置と目標地点の相対的な関係を示すだけでなく、どのような経路・道筋をとるのがベストか検討することが必要だという思いがこめられています。


そして、まず目標に対して、自分の現状をはっきり確認することです。

セルフコーチングでは、確固たる志を胸に、成功のイメージを具体的に描いてきたわけですが、今の状況認識が曖昧なままでは、どちらの方向に進んだらよいかわかりません。

今の自分を客観的に見据え、自分の立てた目標に向かって、どのような具体的なアクションをとればよいのか、立案していくことになります。

このステップで重要なのは、いつものやり方に飛びつくのではなく、様々な手段を考えて、その中から最も適切なものを選択することです。

そして、その手段をいかに実行していくか、現実的な進め方を決めることです。


セルフコーチングでは、自己対話を行いながら、どんな手段を用い、どんな作戦で進めばよいのか、イメージをふくらませながら、検討し、決定していきます。


●セルフコーチングで能力を開発しよう(12)


●「懸命」よりも「賢明」に

ある機械部品メーカーの販売部門で成績が振るわず、売上が下降線をたどり、幹部の頭を悩ませる事態が続いていました。

営業課長のAさんにとって売上を伸ばすと言えば、方法はたった1つ。

「訪問件数を増やすこと」しか頭にありません。

部下に対しても、前月比3割アップの訪問件数をこなすことを命じ、自分自身にはさらに高い5割アップの目標を課して、陣頭指揮にたちました。



売上目標を達成するための方法は、決して1つとは限りません。

「訪問件数を増やすこと」だけでなく、「成約率を上げる」「客単価を上げる」「リピート率を改善する」など、様々なアプローチが可能なのです。

しかし、「これしかない」と思いこんでしまうと、他の選択肢が目に入らなくなってしまうことはよくあることです。

こういう状態を「短絡的思考」と呼んでいます。

これでは、一生懸命に努力しても、成果に結びつかないことが多いですね。




Aさんにとって必要だったのは「戦略的思考」でした。

つまり、成功のイメージを実現するために、複数の行動選択肢を想定し、それぞれのメリット、デメリットを勘案し、ベストの道筋を選ぶ賢明さが求められていたわけです。

そんなことは当然なのですが、実際には一人ひとりの頭と心に染み付いた思考や習慣化した行動のパターンから抜け出すこと(アンラーニング)は、なかなか難しいのです。

特に、これまでのやり方がうまく機能していた場合には、「過去の成功体験をひきずらない」ことが大切と頭ではわかっていても、ついつい、従来の行動パターンに飛びついてしまうことがよくあります。



逆に、過去の失敗体験を思い出してしまい、現時点ではベストの選択肢なのに、その行動を躊躇してしまうケースもあります。

「この作戦は、3年前に試したけれどだめだった」などといったあきらめの気持ちが、選択肢を狭めている場合が少なくありません。

  
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